育児放棄を見逃さない!歯科的取り組み

ネグレクトとは・・・

ネグレクト(neglect)とは、英語で「無視すること」を意味するが、日本は主に保護者などが
子どもや高齢者・病人などに対して必要な世話や配慮を怠ることを指す。取り分け歯科医療に
おける児童虐待は両親、保護者が痛みや感染、機能障害となる子どもの歯科疾患をわざと
見逃すか無視することにより起こりうる。
児童虐待の発見に際し、医科では虐待の兆候を発見した時には、すでに身体に傷を負っている状況だが、
歯科では深刻化する前に兆候のシグナルを発見できるのではないかと考えている。
ネグレクト(育児放棄)により、児童に歯磨きの習慣がなかったり、保護者が歯科治療を
受けさせなかったのが原因でう蝕が多発したり、食生活が乱れ、口腔清掃が不十分な状態に
あるなど、日常生活の調査も含めて学校や政府がチェックすることにより児童が虐待を早期に
発見できる可能性がある。

学校検診における学校歯科医と教諭との相互の連携と情報の共有

neglect01

学校歯科検診の場合

過去の検診データと比較して養護教諭と相談する
1歳半、3歳児検診後の受診状況、受診勧告や事後措置(治療を行なったか等)の経過を見て、養護教諭、校長等と協議する。

歯科医院での場合

保護者の様子をよく観察する
治療を進めながら、保育園、学校等と情報の交換をする。
市町村の窓口に相談

虫歯の多い子供で終わってしまうのか、その背景を探っていく学校歯科医の役目は多いと思われる。